憎悪と、懺悔と、恋慕。
 

 ・・・あった。

 受かってた。 自信あったはずなのに、思わずガッツポーズが出てしまったくらい嬉しい。

 受かった、受かったよ。 早川さん。

 合格を1番に伝えたかったのは、オカンではなく早川さんだった。

 ポケットから携帯を取り出し、早川さんに・・・掛けてないで、会いに行こう。

 早川さんに、会いたい。

 ポケットに携帯を入れ直し、さっさと入学資料を受け取ると、一目散に早川さんの家へ走った。

 早川さん、家にいるかな。

 1年は今日、試験休みのはず。

 ちゃんと勉強してたかな?? 遊びに行ってたらどうしよう。 やっぱ電話するべきだったかも。

 ごちゃごちゃ考えているうちに、早川さんの家に着いてしまった。

 ので、インターホンを押してみる。

 早川さんのお父さんは会社だろうし、弟は学校に行っているはずだから、出るとしたら早川さん。
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