憎悪と、懺悔と、恋慕。
 
 玄関で早川さんを見送りリビングへ戻ると、オカンが車椅子から転げ落ち、床に横たわりながら泣いていた。

 なんで車椅子から・・・??

 車椅子に座らせようとオカンに近づき抱きかかえようとすると、オカンは暴れ出し、オレの手を振り払った。

 そんなオカンの視線の先を追うと、オカンの目が捕らえているものに気付く。

 ベランダの窓を開ける錠だった。

 身体が震えた。

 オカンは、本当に死にたいと思っているのだろうか。
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