ツンデレくんを呼んでみた。
それから風呂場から出て着替えた。中をシャワーで流して血が残っていないか確かめた。


濡れた髪をタオルで拭きながらリビングに戻ると、中出はラグに横になっていた。


あら、寝ちゃってる。


「中出、こんなとこで寝ると風邪引くよー」


我が家の暖房はエアコンとホットカーペットだ。ホットカーペットに座っていると下からじんわりと暖かくなるから、気持ち良くなって眠くなるのはよくわかる。


あたしは中出の傍にしゃがんで肩を軽く揺すりながら寝顔をじっと見た。


睫毛が長い。寝息を立てる唇はわずかに開かれていて、そこに触れたいという衝動に駆られる。


でも、あたしはやっぱりそれを耐えた。


「……やべ。寝ちゃった」


怠そうに目がゆっくりと開かれる。ちらりとあたしと目が合う。


「ごめんごめん。疲れてんでしょ」

「……風呂借りる」

「スウェットは?」

「……いる」


中出はゆるゆると起き上がって風呂場に向かった。


それを見送ってから再びタオルで髪を拭いた。それから立ち上がってタオルとスウェット(弟のものだから中出のサイズと合っている)を持って風呂場に向かった。


「中出、ここに置いとくからね」


扉越しに声をかけると、シャワーの音と一緒に曖昧な返事が返ってきた。まだ眠いのかもしれない。


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