ツンデレくんを呼んでみた。
「別に、心配するようなことじゃねえし」


中出がぽつりと呟いた。


あたしは中出の胸に頭をもたれかけてじっとしていた。


ドクドクと少し速い鼓動を感じる。


「……どういうこと」

「そこまで考えてるってことは、奈子が浮気することはありえないってことやし」

「当たり前」

「だから、いいんじゃねえの? 余計なこと考えんの、癖だよな」

「……何が言いたいの」


わけがわからない。


こっちがおかしくなりそうなのに、何がいいのよ。


「別れるわけじゃねーんだからごちゃごちゃ考えんなって言ってんの」


中出があたしから離れて額にデコピンしてきた。


「いてっ」


あたしは額を押さえた。


要するに、俺だけを見てろと言いたいのか。


こいつは案外ナルシストなのか。


「足りない頭で考えるとパンクすっぞ」

「……余計なお世話」


あたしがむくれて中出を見ると、中出はおかしそうに笑った。こいつはあたしをばかにする時すごく楽しそうに笑う。


この笑顔は好きだけど、ばかにされるのは正直おもしろくない。


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