あたしと寮と狼先輩。






『もう大丈夫です!寝たら治りました!わざわざありがとうございます…』




小さくお辞儀をすると、そう…というすごく優しい声が聞こえてきた。


なんか、藤間先輩っぽくない…!
どうしたんだろう。





『あ、あの!』
「……?」

『保健室のドアに札を下げたのって…藤間先輩だったりしますか?』



圭が言ってたことが気になって。

あの時札を下げるとしたら、あたしか先生か保健室にきた藤間先輩くらいだろうと推理した。


別に気にすることじゃないんだけど…

もし、あの札のおかげであたしが寝てる
所を邪魔されなかったんだとしたら。

藤間先輩にお礼を言いたいなあって。






「…………寝顔」
『へ?』

「寝顔が可愛かったから。他の奴にはみせたくないと思って」




さらーっと言ってのけた先輩だけど、あたしにはそれを聞き流せるほどの能力はない。




『かっ、可愛…!何言ってるんですか!
先輩がそんな冗談言うなん…』
「可愛かったから」




追い撃ちをかけるように、しっかりとあたしの目を見てそう言い放った。








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