あたしと寮と狼先輩。






『う…あ、えっとぉ………』



可愛いとか言われ慣れてないから困るし、そんな真剣な顔して言われると真に受けちゃうというか…………


今のあたし、顔真っ赤っかだ。
絶対。
まーじで恥ずかしいよぉぉぉ…




クスッと小さく笑う声が聞こえたから、隣を見てみると…
少し表情の柔らかくなった藤間先輩が。





「顔真っ赤。」



『〜〜〜〜ツッ!それは先輩が…!』



「俺は何もしてない」






この人、こんな意地悪だったの?!

ちゃんと話したの今日が初めてだから知らなかった………





『ううう…で、でも!ありがとうございました。お礼は言っておきます!』



「………どーも」


言葉は素っ気ないけど、表情はさっきよりも優しくなっていて。


そんな藤間先輩にもドキドキさせられたあたしだった。









「おーい2人ともー!早く早くー!」


呑気に手を振る楓先輩。

この人は…馬鹿なんだろうなあ…(失礼)





『今行きますってー!』



でも、楽しいからいいか。










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