宿った命
☆
「修平・・・?一人でなにしてるの?」
突然声をかけられ、修平はリーフの頭から手を離して振り返った。
そこには少し顔の赤い紗季が立っていた。紗季は修平を不思議そうに見つめた。
「紗季・・・。ちょっとサボってた。そっちは?」
「あたしも・・・。てか、こんな半端な場所でサボってたの?」
「あ~。まぁ、ちょっとな」
「変なの。あーあ。次の授業まで長いなぁー!」
紗季が窓の外を見ながらそう言う。
窓の外は真っ白で、雪がちらほらと降っていた。
〈これ・・・、“雪”ってやつ?〉
「あ?そうだけど、まさか知らねぇの?」
〈あっちの世界では季節なんて存在しない〉
「ふ~ん」
リーフと喋っている修平は、紗季から見れば1人で喋る変な奴。
紗季に気付かれないようにそっと小声で話をしていた。
ふと、修平は紗季の横顔を見た。
綺麗な髪の間から見えるピアスが、大人っぽさを際立たせていた。
「紗季。お前・・・」
「え・・・?」
景色を見ていた紗季が修平を見つめると、修平は突然紗季の手を掴んで廊下を歩き始めた。
紗季とリーフはわけがわからぬまま、修平の後をついていく。
少し歩くと、小さく廊下に響くのは、英文を読む先生の声だった。
「ちょっと・・・修平!?」
〈どこいくんだよ〉
「・・・・・・」
修平は黙ったまままっすぐを見つめて歩いた。
着いた先は“2‐C”と書かれた教室で・・。
「修平、ここ・・・あたしの・・・」
紗季が呟くのも聞こえないように、修平はその扉を開けた。
「修平・・・?一人でなにしてるの?」
突然声をかけられ、修平はリーフの頭から手を離して振り返った。
そこには少し顔の赤い紗季が立っていた。紗季は修平を不思議そうに見つめた。
「紗季・・・。ちょっとサボってた。そっちは?」
「あたしも・・・。てか、こんな半端な場所でサボってたの?」
「あ~。まぁ、ちょっとな」
「変なの。あーあ。次の授業まで長いなぁー!」
紗季が窓の外を見ながらそう言う。
窓の外は真っ白で、雪がちらほらと降っていた。
〈これ・・・、“雪”ってやつ?〉
「あ?そうだけど、まさか知らねぇの?」
〈あっちの世界では季節なんて存在しない〉
「ふ~ん」
リーフと喋っている修平は、紗季から見れば1人で喋る変な奴。
紗季に気付かれないようにそっと小声で話をしていた。
ふと、修平は紗季の横顔を見た。
綺麗な髪の間から見えるピアスが、大人っぽさを際立たせていた。
「紗季。お前・・・」
「え・・・?」
景色を見ていた紗季が修平を見つめると、修平は突然紗季の手を掴んで廊下を歩き始めた。
紗季とリーフはわけがわからぬまま、修平の後をついていく。
少し歩くと、小さく廊下に響くのは、英文を読む先生の声だった。
「ちょっと・・・修平!?」
〈どこいくんだよ〉
「・・・・・・」
修平は黙ったまままっすぐを見つめて歩いた。
着いた先は“2‐C”と書かれた教室で・・。
「修平、ここ・・・あたしの・・・」
紗季が呟くのも聞こえないように、修平はその扉を開けた。