宿った命
何かあったのかな?なんて・・・。
ちょっと不安になる俺。
見た目強そうだし、
みんなとちゃんと仲良くやれてるのか、とか
誰かに相談したくても変に意地張ってて
一人で溜め込んでるんじゃないか、とか。
危なっかしいとこもあんのよ。この子。
しばらくすると紗季は俺を見上げて口を開いた。
「別に・・・暇だったから。
修平こそ、なんでここに??」
暇?
暇だから・・って。
おいおい。
心配したんだぞ?こっちは。
まぁ、別にっていうならいいんだけどさ。
逆に質問されて戸惑うも、
俺は平然と日誌を持ち上げた。
「日直って、大変だよなぁー。
俺は今から日誌の記入でございます」
「じゃあ・・・まだ残ってるの??」
「おう。そうだけど、お前は??」
「あ・・・たしは・・・」
言いかけて、それでも言いにくそうに。
そんな紗季が可愛くて、俺は笑った。
「なぁ紗季ー?
女子って、体育何やった?」
「えっ・・?
・・・っと、ダンスだったよ?」
「ふーん。何?またフォークダンスとか??」
「そう。だけどあたし全然出来なくて」
「はぁ?んなの簡単だろ」
「えー!?・・・ちょ、ここ!!
この後が合わないの!!」
頬を膨らませて立ち上がった紗季は、
一人でダンスのポーズをとった。