午前0時にキスして



お母さんは、切なそうな顔で寝ている私の頬に触れた。

「少し聞いてます、...こうやって会いに来てもらって、嬉しいと思います」

那智さんが、そう言うと私の手をきゅっと掴んだ。

「実は、この子...東京へ行くって、お父さんと喧嘩して、それ以来あまり話す事もなく...あっという間に家から出て東京へ行ってしまったんです。

本当は、あの子の為に貯めていた貯金を渡そうと思ったのに...ほんと、この子は、ばかよね...

父さんも本当は東京へ行きたかったと思うけど...頑固でお前が見て来いって。気になるなら素直に見送っていたら、こじれる事なんて無かったのに...」

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