午前0時にキスして



頬に触れている手を離そうとカラダを横にずらしていくんだけど那智さんは空いている手で私の腰あたりをガチっと固定し目が重なった。

「簡単だろ、ちょっと触れればいいことだ、そしたら、お前も分かる」

目をギュッと閉じ一瞬、迷った。

キスをすれば、涼太と同じ立場になって腹も立たない?

でも私が怒ってるのは、そこじゃない。

きっと私の知らない涼太を見たからショックだったんだって思う。


やっぱりダメ。

閉じていた目を開け、横に座っていた那智さんを両手で思いっきり押すとソファーから落ちた。



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