空色バルコニー
3

いてもたってもいられなかった。
僕は緊急会議を行った。

「つまりあれだろ? その窓子ちゃんと話したいんだろ」
茂がいった。

「そういうこと」
僕は答えた。

「隣のマンションなんだから、入口で待ち伏せしたら?」
と茂。

「ストーカーじゃねえか」
仁士はそう言うと笑った。

「ばかやろう。こっちは大真面目なんだよ」

「分かった、ごめんごめん」
茂はまだおかしそうだった。

「よし、じゃあこうしよう。手紙を書くんだ。どうせ面と向かってしゃべることなんてできないだろ?」

「yes」

「やってみな、ビビリ君」
茂がちゃかした。

「ビビリじゃねえよ。ビビってなんか……、いねえ」
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