*ビビッドDAYS!*
「そうやって適当なあだ名を付けて人の心を傷つけてんだよ。分かるか? だから代償として俺に抱かれろ。むしろ抱いてくれ」
「意味が分からん」
鳥の求愛ダンスよろしく腕を広げるその隙間をすり抜けて、
床に落ちてしまったニョッキリの箱を拾い上げる。
「あーあ、ほとんど折れちゃってるや」
今しがたの出来事に巻き込まれたそれの中身は、バキバキに折れて爪楊枝ほどの長さになってしまっていた。
1本つまみ出して口に運びながら、ふと、
うじ君に何かお礼しないとな。
そんなことを考えた。
そもそもどうしていきなりこれをくれたのかも分からないけれど。