強引男子のイジワルで甘い独占欲
――そうだ。
慎司と朋絵が繋がってたって事は、眞木隼人もあぶれたって事になる。
つまりこの人も振られたんだ……。
恋愛にまったく興味がないって噂されてる眞木隼人がせっかく付き合う気になったのに、目の前で他の男に連れ去られてしまうなんて……なんて不憫なんだろう。
こんなモデル並みに整った容姿を持っておきながら振られてしまう事があるなんてにわかに信じがたいけれど、あまりに可哀想だ。
自分だって同じ立場だけど、恋愛感情なんてなさそうなのに恋愛した挙句振られた眞木隼人の方が、ギャップ分、よりツラいように思えた。
そんな思いからじっと見つめていると、眞木隼人は無表情のまま、なんだと尋ねる。
振られたのに無表情なのが余計に胸に痛く感じて涙がまたじわっと浮かんだ。
今は他人のために泣いてる場合じゃないけれど、それにしたってあんまりに思えてしまって。
「いいよ、無理しなくて。
私なんてこんな人目のたくさんある場所で泣いてたんだから。
今眞木隼人が泣き出したところで、変な人がひとり増えたなって思われるくらいだし」
善意からだったのに、眞木隼人は迷惑そうに顔をしかめた。