強引男子のイジワルで甘い独占欲
ご飯を食べながらモテるモテないの話になった時、本人は迷惑がってはいたけれど、あれだけ言い寄られていたらタイプの人だってたまにはいるだろうし、そういう時は手を出したりもするだろうし。
今はまだ私が恋愛関係の話題を避けたいのもあるけれど、お互いそういう話をしない。
でも、そのうちそんな話もしてみたいなぁとは思う。
眞木の恋愛観がどんななのかは、正直興味もあるし。
でも鬱陶しがられそうだな、なんて苦笑いを浮かべていると、隣でひとりで考えていた小谷先輩が言う。
「でも、眞木さん、今まで誰とも一緒にご飯食べたりしなかったのよ」
潔癖症だからじゃないですか、と言いかけてやめる。
そんな事言ったら、潔癖症なのになんで佐野さんは平気なの、ほらやっぱり佐野さんは眞木さんにとって特別なのよなんて事を言われそうだと思ったから。
「絶対に、佐野さんの事気に入ってると思うわ」
だけどせっかく言葉を押し込んだのに、小谷先輩が出した答えはどっちみち同じで。
小谷先輩発信で変な噂が立っても嫌だからと、もしかしたら多少気に入ってはいるのかもしれないけれどその気持ちに恋愛感情は混ざっていないと釘を刺す。
小谷先輩は少し納得いかなそうにしていたけれど、すぐにその曇りを表情から消した。