電波的マイダーリン!





そんな衝撃の真実をしった日の放課後。

クリスマス一色の街中を、仲良し4人組(笑)で歩いていた。

街中は、もうすぐ来るクリスマスにルンルンのご様子。

みんな楽しそうだ。


…一人を除いては。




「……ま、まさか…サンタクロースが存在しなかったなんて…!!」


あたしたちの一番後ろを歩いている瑞希は、半べそ状態で未だサンタクロースが実在しなかったことを嘆いている。

あたしの隣を歩くカイトが、呆れた声で。


「アイツ、マジで信じてたんだ」

「らしいよ……純粋だったんだね、瑞希…(涙)」

「そう言う千早も、信じてるんだと思ってたけど」

「あ、ウチ、サンタクロース来たことなかったし~」


笑いながら言うと、カイトは何かを察したように、「そっか」とだけ言った。


ウチは、まあ、なんだ。

複雑だったから、クリスマスもろくにしたことなかったから。


でも、今年はきっと違うよ!

ってことで、クリスマスが楽しみなのである!!


「あーもう!さっきっからうっさいわねあんた!」


花梨がため息混じりに、瑞希の隣に並んで肩を叩く。


「今年はみんなでクリスマスする!それでいいでしょーが!」



…え、いつ決めたんすか?(唖然)

が、瑞希はパッと顔を上げて。


「マジで!?」

「マジよ。だからさっさと泣きやみなさい」

「よっしゃ俺復活!!」


瑞希は単純なのです。





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