まんまと罠に、ハマりまして
「翼ちゃーん!」
「センパイ!」


久しぶりの皆の顔。


「さすが上條課長。分かってるねー。翼ちゃんをお使いにって」


やっぱり、いいな、思ってしまう。
この空気感。
デパコス売り場の香り。


「私もほんとに嬉しくて。課長に感謝です」
「たまたまサンプルが広報部に誤配されたのもラッキーだったわ」
「ほんとですね」


ほんの数ヶ月前まで居た場所なのに。
随分、前の事のように感じる。
開店前のこの雰囲気も。


「なんか、懐かしいです」


感じてしまう。


「懐かしい?」
「って、大袈裟ですよね」
「それだけ本社は大変って事ね。すぐ戻るの?」
「あ、いえ。少しお手伝いしてきていいって」
「そうなの?すごいわね、上條課長。分かりすぎてるわ」

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