まんまと罠に、ハマりまして
そう。
ここへ向かうタクシーの中。


【課長からの伝言。少しそっちの仕事してきていいって。人手が欲しいだろうからって】


小杉さんからLINEがあって。


「原さん体調崩して休んでて。人手が欲しかったの」
「そうなんですか?」
「翼ちゃんが来てくれてたら助かるなって。ちょうど思ってたの」
「そうだったんですね」


課長はそこまで分かってて、私をお使いに出したのか。
私を気遣ってくれて、だと思ってたけど。
(あと、一番下っぱだし…)
もしそうだったとしたら。
やっぱりすごい人だ。


「よろしくね」
「はい」


この時。
私は、圭くんが来ることをすっかり忘れていて。


「あぁ、でも。ちょっと久しぶりで、緊張しちゃいますね」
「そ?大丈夫よ。すぐ感覚戻るから」
「はい」





< 297 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop