【完】こいつ、俺のだから。




「すいません、文化祭の買い出し中なんで」



スパッと断わった。


そりゃあもう、きゅうりを輪切りするみたいにスパッと。


だけど相手は手強いようで。



「へぇ〜、文化祭か。いいねぇ。
でもひとりで買い出しって大変でしょ?手伝ってあげよかっか?」



ひとりで買い出し?


あ、そっか今あたしひとりか。




「結構です」



「そう言わずにさぁ。ほら何買うか教えて?そのまま終わったら遊ぼーよ」




イライラ。モヤモヤ。



触るな。気持ち悪い。

あたしに触るな。そんな手で。



「離してくれませんか?」



「えーやだなぁ。行こうよ、ねっ?」



あたしの言葉はスルーだ。



そしてヤツらの目線はあたしの脚だった。ふふふ美しい脚だろ?



ってちげぇよ。



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