【完】こいつ、俺のだから。




もうすぐで文化祭がやってくる。



文化祭が終われば、約束の1ヶ月がやってくる。



残りの時間は、あまりにも少ない。





「よーし!じゃあみんなお疲れ!今日は解散!
明日は成功させようなー!」




一通り準備が終わり、教室の雰囲気もガラリと変わった。



文化祭の準備は万端だ。



でも、あたしの心の準備は追いつかない。



……あと1秒でも、1分でも。



少しでも残りの時間を、あんたと一緒に過ごしたいって思っちゃってるんだよ。





「仁菜ー、久々に一緒に帰ろ」



制服に着替え終えたあたしのもとに、光がカバンを持ってやってきた。



「ごめん光。あたし……」



あたし、佐野を待ってるね。




……そう言いたいけど、でもなんで?



いっつも送り迎えされて、なんだかんだ一緒にいるのに、まだ一緒にいたいっていうの?



そんな疑問がぽっかりと浮かんで、



「そっか。わかった!」



光の明るいその声で、消えた。




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