【完】こいつ、俺のだから。
「……ふっ。素直じゃないやつ」
佐野に笑われ、さらにカッとなってしまう。
「そ、そうだよ!
あたしは意気地なしで素直じゃないし、可愛いさのカケラもない!
だけど佐野、そんなあたしも好きって言ったじゃ……っ!!」
「あぁ、好きだよ」
突然強く、抱き寄せられた。
「そんなとこも、可愛くて好き」
「……っ!」
心臓がバクバクしすぎて、このまま止まっちゃうんじゃないかって思った。
抱きしめる佐野の腕が優しくて、久々に感じる体温に頭はパンク寸前だ。
「目、潤んでんのも可愛い」
「……へ!?」
「可愛すぎて、どうにかなっちまいそう」
「〜〜〜!!
も、ももももういい!それ以上は何も言わなくていい!!」
可愛い連呼されたら、本気であたしの心臓止まる!!