タッチで恋愛!魔法大会トリスト
「お願い!」
私は指笛を鳴らした。
「結乃?」
すると、シーが私の方に駆け寄ってくる。
「期待に応えて再登場だにゃ。」
「期待してねーけどな、お前には。」
「ひどいにゃ。強いのに。」
「自分で言うんじゃねーよ、自分で。」
そして、その強さをいかんなく発揮し、シーはトークン三人を打ち破った。だがこの時、私はある重要な事を忘れていた。それは…。
「結乃。魔吸石ができちゃったけど…いいのかにゃ?」
私の脳に、シーが直接話しかけてきた。
「…大丈夫。それを承知で、私はやったんだから。」
こう答えるしか、今の私には思い浮かばなかった。
…本当は、かなり不安だというのに…。
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