貴方を忘れない
1999年-春-

会って話していても
なんだかドキドキして
会話に集中できず。

返事はいつだろう?
忘れてるのかな?

たった数日が
何か月にも感じて
いつ聞けるかすら分からない返事に
イライラもしたけど
話せば話す程
気持ちは大きくなっていった。


私の我慢は数日で崩壊して
ついに、自分から切り出してしまった。


「えっと…あのさ、考えてくれた?」

その文字を画面に反映させた直後に
言わなきゃ良かったー!!と後悔した。
待っていられない自分に腹か立って
ゲーム機のコンセントを
思いっきり引っこ抜きたくなった。

そんなパニック状態の私を余所に
彼はサラリと答えた。

「じゃ、付き合ってみますか。」





はっ!?



目を何度も擦って
逆に曇る。
しつこいくらいに瞬きして
もう一度、目を凝らす。



付き合える!
彼が私を、想える相手だと
認めてくれた!!


そこからの私は
世界がピンク色に見える程
幸せだった。

まずは手紙&写真を
交換することになった。
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