メガネの私は好きですか?
この高校の中庭は結構広々としていて中央た小さな池があり、ベンチがいくつか置いてあり、天気の良い日のお昼には人で賑わっていることもある。
その中で、茂みに隠れているのなんて私たちくらいなものだろうけど。
下は芝生になっていて、有馬はそこに胡座をかいて座っている。
私も距離を保って、隣に腰を下ろした。
「なんでそんなに遠くに座るわけ?」
途端に不満そうな有馬の声がする。
「別に、私には普通だし。」
「今日いた男とは、もっと近かったじゃん。」
「藍のこと……?」
「……しかも呼び捨てだし。」
なんだか有馬の意図が全く読めない。