トライアングル
しばらく、抱き締められた後

淳は、私を離して呟いた。


「鈴を悩ませてごめん。

でも後悔したくないから…。

じゃあ、先帰るな」



そう言うと、家に向かって歩き出した。



私が、その姿を見ていると

肩を叩かれた。


私が振り向くと、直が立っていた…。



「直!!」


「そんな顔すんなよ。傷付くから…」


「ごめん…」


「オレは、ただ帰ろうとしただけ。

じゃあな」



直の、呆気ない態度に驚くだけだった…


< 172 / 396 >

この作品をシェア

pagetop