ラベンダーと星空の約束+α
 


阻止する為に仕方なく俺も参戦…



留美以外の女子の耳元で甘い言葉を囁き続け、中盤まで勝ち進みながら考えていた。



俺…

母さんに遊ばれてるな……




椅子の周りを歩きながら窓に目を遣ると、外は一面の銀世界。


広大なラベンダー畑はすっかり雪に覆われて、

美しい紫色の景観は、今はもう、その片鱗すら見えない。



白一色の大地。

雪しか存在しない様な大地。



それでも、ラベンダーは枯れたりしない。

雪の下で確かに生きている。



母さんって…ラベンダーみたいだな…



雪景色を見ながらそんな風に思った。



極寒の地で雪に埋もれても、また次の夏には花を咲かせる…



ラベンダーは優しい香りがするだけじゃなく、強くて逞しい…



母さんをラベンダーみたいだと思うのは、『紫』と言う名前のせいかも知れないが、

その強さと優しさのバランスもラベンダーみたいだと感じたんだ…



窓の外のラベンダー畑に気を取られていると、

椅子取りゲーム二回戦は決勝まで残らず、敗退してしまった。



あ……

俺のヌード写真…



現在勝ち残っている女子数人の中に、妹の彩香の姿があった。



椅子を必死にキープして頑張る彩香に呼び掛けた。



「彩香!

そのゲームで勝利したら、お前の冬休みの宿題、俺が全部やってやる。

頼む、勝ってくれ!!」






【紫龍14歳のクリスマス−終−】




 ***

今頃クリスマスの話しですみません。

書いた時はクリスマスだったので…


これで書き溜めていた分のおまけストーリーは、出し尽くしました。

これからは、極たま〜に、気が向いた時の更新になります。

今まで沢山の感想、レビュー、投票、本当にありがとうございました!



それではまた…See you again…




 *

新作『珈琲デモクラシー』
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お暇な時に、チラ見に来て下さると嬉しいです
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