ツンデレ彼氏をデレさせろ。



こんな瞳を向けられたら、
もっとイジメたくなって、
泣かせてみたくなる。



「そんなこと、俺が許すと思う?」



ヤベー。
自分でもわかるぐらい、
すげー意地悪な表情してると思う。



「やっ…っ!」



気付いたら、
勝手に身体が動いてた。
身体は、動いて、朔を
横抱きに抱えて歩き出した。



「本当に嫌?」



俺がそう言うと、



「うー………!」



言葉にならない声を出して、
両手で顔を覆った。



朔、耳まで真っ赤。
あー、カワイイ。



「取って来て。」



「へ?」



「お菓子と着替え。
ロッカーにあるんじゃねーの。」



「え、あ、うん。」



「取って来て?」



「え、え?着替えも?」



「うん。」



「え、何で…?」



「早く。」



そう言って、俺は、朔を
女子ロッカーに押し込んだ。



…あんな、露出の多い服装、
誰が選んだんだよ。
他の奴に見せてんじゃねーよ。




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