ツンデレ彼氏をデレさせろ。
ー朔のお母さんは、
すごく優しい人だと思うし、
俺たちにも理解があって、
すごくありがたいと思ってる。
だけど、やっぱり、
大人だからか、どう俺のことを
思っているのか、わからなかったりする。
笑顔で送り届けてくれるけど、
やはり、一番は朔のことを考えている
“母親”だと、実感することも
少なからずある。
「李斗君?」
「あ、はいっ!」
「朔とは、仲良くやってくれてるみたいで、
ありがとね。」
「いえっ!こちらこそ、です。」
「でも、あんまり仲良過ぎるのも
考えものねえ。
まだ、高校生なんだからね、
深すぎる仲にならないでね?」
!
こーゆーところが、朔とは違うと思う。
朔が母親に俺との関係を逐一話せる程の
キャパは持っていないと思う、
だから、朔のお母さんのこの発言は、
“母親の勘”というものであると思う。
今迄、朔のお母さんと
喋ったことは何度かある。
その度に、この人の勘の鋭さに慄く。
「承知、してます。
大丈夫です。」
「そ、ならいいけどねー。」
ニコニコ笑う朔のお母さん。
本当にこの人は俺のことを
どう思っているんだろう…。
多分、悪いふうには、思ってないと、
思うんんだけど…。
「李斗君…、」
「何でしょう?」
「朔がね、
“李斗との約束、ちゃんと守れたからね!”
って、言ってたんだけどね、
ひょっとしたら、朔、
李斗君との約束守るまでに、
何かあったんじゃないかなあって…。
訊いても、
『ちゃんと約束守れたから、
大丈夫だったよ。』って言って、
それ以上何も言ってくれないんだけど、
朔、何か隠してるんじゃないかなって…。
ーってゆっても、
ただの“勘”なんだけどね…。」