ツンデレ彼氏をデレさせろ。




その分、俺は、
小学校卒業までは、
遊ぶことと剣道しかしてなかったし、
学校の宿題以外に鉛筆を手にしたこと
すらなかった。



中学に上がり、高校受験を意識し、
ようやく勉強というものを始めたのは
中学三年生の頃。
それまでも、遊ぶか、剣道か、
自分の好きなことをして
俺は生きてきた。
そして、高校受験で零斗の通う学園を
受験、合格し、今に至る。


恋愛に関しても、
零斗は制限を強いられた。
零斗は、棗家に相応しい人間と
結婚させると、
昔から宣告を受けていた。



でも、零斗も人間の男の子だ。
好きな娘ができても当然だ。



中学の頃、好きな娘ができた。



その娘と、仲良くなりたくて、
零斗は必死にアピールした。
そして、二人は仲良くなっていった。



ーだが。



二人の仲は、
両親の手によって崩壊された。
零斗の両親は、その女の子の両親に
零斗に近付かないように
謝礼を渡し、促した。



女の子は、
親の言うことを聞くしかなく、
零斗を避けるようになり、
零斗も女の子に嫌われたと勘違い、
二人の距離は遠ざかった。



そんな中、女の子は、
アメリカに留学することとなり、
二人の関係性はなくなった。ーが。




女の子は、零斗に手紙を残していた。
ーその手紙には。
零斗の両親と自分の両親によって
零斗と仲良くなることを拒まれたこと、
自分の意向ではなく
親の意向でアメリカに留学すること、
本当は、零斗のことが、
好きだったー
ーだけど、それは、叶わず、
彼女は二度と日本に帰れない。
ーーーということが、
書かれていたらしい。



ーそのことを知った零斗は、
“俺は棗家に利用される為に
生まれてきた”と、思うようになった。



俺は零斗の言う通り、
同じ『棗家』でも、
分家である俺は自由に生きてきた。
両親も自由さを与えて育ててくれた。



好きなように遊んで、
好きなように学んで、
好きなように恋した。




ー納得いかないのは、当然だと思う。



「零斗は、朔を認めてないってことかよ。」



その事実に、少なからず、
ショックを受けた。




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