陽。

「あの…大丈夫ですか…っ」


バイトの帰り道、家まであともう少しというところに男の人が倒れていた

「あの…」


意識がない…?

救急車呼ばなきゃ…


「…やめて」


??

「呼ばないで…救急車、うっ…」

「えっ、、でも、、」

「助け…て…ゲホッ」

「キャッ!!」

血?!

え、やだ、どうしよう、、


「あの、すいません!!」

私は彼の顔を覗き込んだ


「っ…綺麗」

…こんな時に綺麗だなんて言葉が出てくる私は本当に頭の悪い女だ

だけど本当に綺麗。

白過ぎる肌
綺麗な鼻筋…
血すら綺麗に見える。



「…おい…救急車呼ぶ、、ならどっかいけ、、ハァ…死、ね……死ね!!!!」

「っ!?」

彼は急に立ち上がり私の肩を弱い力で押した

長い前髪から鋭く何処か幼い瞳が見えた



なにこの子…まだ15歳くらいじゃ…

「ハァ…ハァ」



「助けてあげる…」

「…」

「お、お姉さんが助けてあげる!!!」


私が叫んだ瞬間に彼は私の胸に倒れ込んだ。

常識なんてどうでもいい…、私は彼を家に連れて帰った。
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