陽。
「んん、、」
、、床で寝ちゃった…
「あっ」
私は急いでベッドを確認した…
良かったちゃんと居る。。
顔色も少し良くなったし
よく眠っているみたい
「んん、、」
わっ、起きた
「……怖かった」
「へっ」
彼が私に抱きつき、耳元で囁くように話始めた
「あのね、怖い夢みたんだ、、僕がここから追い出されて死にそうになる夢。」
…。
「僕さ、ここから抜け出したいってずっと思ってたけど、追い出されたら何にも無いし、死ぬしかないんだ…」
どういうこと…
「ねえ、今日は何したらいい?」
「な、何?どうしたの?」
、、状況が掴めない…
「ほら、チューする?ねえ」
「待って、君は昨日道で倒れてて、私に拾われて、、」
「…え」
「君!昨日血だらけで、、」
「じゃあ…夢じゃない?」
「夢…じゃないのかな…」
「なに、じゃあ、あんた客じゃないの?」
「客…?なにそれ」
「待って、、僕やっぱり追い出されたんだ」
…
「…あ、そういや助けてくれたね、、ありがと…名前は?」
「や、弥生」
「やよいさん、ありがと」
「君は…?」
「名前?ないよ」
「えっ」
「その日その日でみんな自由な名前を僕につけるから〜、しいて言えば58」
「58?」
「うん、僕の番号だよ、58」
「……ちゃんと説明して欲しいかも」
「やだよ」
「そっか」
「ねえ、じゃあ…居させてくれんの?」
「えっ?」
「ここに。したら話す!」
「…あ、、全然いいよ!大丈夫っ」
なに許可してんだ私っっ
「本当に!?あ、何すればいい?なんでもするよ!あ、ヤる?いいよ!ヤろ!」
へっ…
「え、、僕なんかまずいこと言った…?」
「私は説明して欲しかっただけなんだけど、、」
ヤろ…って
この子おかしいの?
「ごめん、、喜ぶと思った…」
喜ぶ…?
「ねえ、だからさっきの話、ちゃんと説明してくれない?」
「あー、、いいよ、
僕さ、小さい頃からずっと人に売られてたの、お金払えば殺す以外俺に何してもいいんだ。なんていうの人間レンタルショップ?的な」
…どういうこと
「でも僕さー病気になっちゃったみたいで、その瞬間捨てられちゃった。僕すっごい人気商品だったらしいよ!」
「なにそれ…」
「ちょ、ちょっと?やよいさん?」
どうしよう、、涙がとまらない…
信じられない
そんなこと、本当にあるの…
「ねえ、可哀想だって泣いてるの?」
「、、だって」
「やめてよ」
「ごめんね、、」
「なあ、やめろよ」
やめろっていわれたって涙が止まらない、、どうしよう
「あああ〝、うるせーなあ、だまれよ、おい、日本語わかんねーの?うるせーんだよ!!」
「ひゃっ…ご、ごめんなさい」
彼が私を押し倒し私の上に馬乗りになる
急にどうしたの…
どうしよう怖い…
「怖い?怖いだろ?馬鹿だろあんた、知らない男拾って来て、こーなるって思わねーの?おい…お前さ、頭悪いだろ…おい!!」
「…っ、、」
彼の顔が近づく
綺麗だと思ってた顔が
今は醜い醜い醜い
ああ、こんな子とキスなんてしたくない
やめて、、
「なあ…死ぬのかなあ」
「、、」
え、、
…
「、、死ぬって痛いかな」
「ねえ、、…」
涙が私の頬に落ちた。
泣いてる…
「ああ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
彼は私を起こし強く抱きしめ大きな声で泣き出してしまった…
私も泣いた
彼への恐怖が一瞬にして消えた
彼をこんなにも狂わせるものはなんなの…
私が私が彼を更生させたい。。
