ホルケウ~暗く甘い秘密~
離れていた間になにがあったのか。
どうしてこの幼なじみは、半人狼になってしまったのか。
聞きたいことがありすぎて、勢い良く顔をあげたりこだが、玲の顔つきを見て、その勢いは削げた。
猛獣のごとくギラついた瞳で、掠れた声で玲は唸った。
「人狼の本能のひとつに、種付けというものがある」
背中を、一筋の汗が伝う。
玲の異様な雰囲気に、思わずりこは後退りした。
「人間の性的欲求と同じだ。ただ人狼は、相手を孕ませるだけじゃ満足しない。犯している最中に、興奮のあまり噛み殺して食べてしまう可能性もある。人狼の雌はすごく貴重だから、性衝動が抑えられなくなった雄は、たいてい人間の女を襲う」
「まさか、最近起きた強姦事件は……!」
「この町にいる人狼たちの仕業だよ」
「そんな……警察やハンター達に、打つ手立てはあるの?」
「りこさん、他人の心配している余裕はないんじゃない?詳しい話なら後でするから、早く俺から離れて」
どんどん低くなっていく玲の声に、りこの本能が警鐘を鳴らす。
「さっきから、襲いたくてウズウズしているんだ。早く逃げろ」
立ち上がろうとした瞬間、りこの両手首は熱いなにかに拘束された。
柔らかなカーペットの敷いてある床に押し倒され、玲を見上げる形になる。
「早く逃げろって言ったのに」
苦々しげにそう言う玲に、もっと早く言えと文句を言いかけたりこだが、その口は玲の細いが骨ばった指で塞がれた。
ゆっくりと降りてくる形の良い唇を、りこはただ見つめているしかなかった。
両手は頭の上でまとめて拘束したまま、玲は貪るようにキスの嵐を降らせる。
性急な手つきでセーラー服のボタンを外し、首筋をねっとりと舌でなぶる。
自分の身に危険が迫っているとわかっていても、りこの体は熱を帯びてきた。
「りこさんの体、珍しいね……他の女の子よりも、肌に甘みがある。美味しいよ」
ブラのホックが外された瞬間、りこは思いっきり身をよじろうとしたが、玲はかまうことなく胸を掬いあげ、その頂きに吸い付いた。
「や、いやァッ」
口から漏れたのは、抵抗の悲鳴ではなく甘美な嬌声。
舌先でチロチロと胸の頂きを舐められ、時折強弱をつけて吸われ、りこはだんだん思考を放棄していった。
(こんなに気持ちいいなら、もうどうなってもいい!抱かれてもかまわない)
理性が吹き飛んだりこは、素直にキスを受け入れた。