噎び泣き
ただ本当に後悔しているのは
学生時代に対して思い出がないこと。

若いから出来るんだ、ということを
やってこなかったこと。


「今からでも遅くないって!!」


心中打ち明けたら
親友こと、かおるが
声を大にして言った。


「今からいろんな事しようや!!」


そう、これから夏休み。

将来の事は後回し。

本当にそれでいいのだろうか。

なんて思いつつ

ため息を全て吐き出して
夢中になれるような事を
探していたのは事実だ。


電話でそんな話をした後
あたしは胸の高鳴りを感じていた。

これから怒るであろう
出来事に期待して。

そして、学校の帰り道
いつもなら買わない様な
濃い目のアイシャドーを買った。


こんな窮屈なポジションから
抜け出すために。
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