翌日、私は、ある事を思いついた。

水分を沢山摂取すれば、吐き出しやすいかもしれない。

そう思った私は、夕食前に自分の部屋で買い込んだペットボトル1・5ℓの水を飲みほし、そのままダイニングで夕食を食べ、また部屋に戻り、水を飲んだ。

そして、そのままトイレに行き、頭を便器に下げ、めいいっぱい手を喉の奥まで入れた。

今、食べたものが一気にトイレに流れ込む。

水を飲むことで、さっき食べたものを、簡単に吐き出すことが出来た。

これなら、太ることがない。これなら食べ物を我慢するストレスを感じなくていい。

全てを吐き出すと、私は、便器の前に座り込んだ。

体に脱力感を感じる・・・

ほっとした。何故だか解らないけど、ものすごく安心していた。

まるで何かに開放されたかのような気分だった。



私は、この食べたものを吐き出す行為を毎日、繰り返し続けた。

毎日、毎日・・・吐き続けた。
< 12 / 63 >

この作品をシェア

pagetop