RIDORU ~魔法使いの少女~
「すげーな
セレニアの貴族の家か?

…ん?」


その大豪邸のすぐ横には白い小屋。

ここ、セレニア帝国は砂漠付近の国だってのに
小屋には塵一つ付いていない。


「どこ行きやがった!!?
あの赤髪のガキ!!」

「げ、やべっ…!

仕方ねー、ちょっとこの小屋に
隠れさせてもらうか」


…と、
鎖……?


その小屋にはめったに手に入らない頑丈そうな
金属の鎖がつけられている。


ーこんなもん
俺の剣だったら一発だ。

自慢気に腰から取り出したのは
俺の相棒の闘剣。


「…よい…っ!!
しょっとおっっ!!!!」



…ーッガアアアッンッッ!!!!


俺の剣は派手な音を立てて
鎖を切り離した。


「よしよし、」

満足!と頷いた俺は小屋のドアを
機嫌良く開けた。


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