君とさよならの時間 ~大好きの涙~
「やっと来た。峻司がさっきから暴れてるの。早く来て?」
「お、おう」
「あ、じゃあ…私学校行くね。またあとでね、葉上」
「え、ちょ…愛美!」
私は、早足で学校へ向かった。
どうして?
モヤモヤが、消えない…。
それに、さっき嘘ついたとき、信じてもらえてよかったけど、心のどこかで「嘘って気づいて」って思ってる自分もいた。
「尋くん」と呼ぶ彼女が頭を過ぎる。
美人さんだったな…。私とは大違い。
あれ?どうして、私とあの人を比べちゃってんの?
葉上の本物の彼女、なのかな……?