君とさよならの時間 ~大好きの涙~
「そこに、いんのか?
いたら返事しろよ、愛美…」
こういう時だけ「愛美」って連発しないでよ。
やっぱりあなたは、葉上なの…?
あなたの一声一声が、私の鼓動を加速させる。
そんな彼が、ついにカーテンに手をかけた。
やめて。開けないで。
でも、声が出ない。
きっとそれは、恐怖心が心を埋め尽くしてるから。
シャッと、あっけなく開いたそのカーテンの向こうにいたのは、やっぱり君だった。