君とさよならの時間 ~大好きの涙~



 私が帰ると、出迎えてくれたのは受付にいる看護師さん。




「あら、愛美ちゃん。おかえり」



「ただいま」





 学校に通えるのを許してもらえたのは、きっと私に残された時間はあとわずかなのだろう。だから、許可してくれたんだ。





 エレベーターで5階に行き、いつもの場所へと向かう。





 507号室。





「……はぁ」




 カバンをベットの脇にある棚に入れ、シャッ、とベットの周りを囲むようにしてカーテンを閉める。




 そして制服からシンプルなピンクのパジャマに着替える。



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