君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 偽でもなんでもいい。




 傍にいてくれる。それだけで、十分幸せ。








 ねぇ、こんな小さな“嬉しさ”でも「幸せ」と呼んでもいいですか…?








 白い箱にいるのはずっと変わらないけど、鮮やかな世界を知ることができた。


 その世界は全部が全部「綺麗」と呼べるものじゃなかったけど、感情が飛び交う「素敵」な世界で。





 そんな世界を、私は今まで知らなかったんだって思うと、やっぱり私は“普通”じゃないんだって思う。







 誰か。お願い。この白い箱から私を助けて…?


 一瞬だけでいいから、“普通”にさせて…?





 そんな、叶いもしない願いをずっと心の内に秘めている。







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