君とさよならの時間 ~大好きの涙~





 私はずっと独りでこの病と戦ってきたんだ。




 病院という白い箱の中で、ずっと。





 友達なんてできなくて。


 恋愛なんてもっとできなくて。




 家族でさえ私を見捨てて。







 ずっと、ずっと、独りで。






 本当は心のどこかで待ってた。



 私に会いに来てくれる人を。私のために動いてくれる人を。






 そしてやっと見つけたの。

 葉上 尋、っていう大切な偽の彼氏。







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