2番目のわたし。【完結】


そうなって
駿太の様子は少しだけどほんの少し
私にしかわからない程度
前より少し明るいというか楽しそうというか、なんというか
なんとなくと言うしかないのだけど
変わった。
なんだか、あの女の子と話しているみたいに話すときが不意にあった。




ある日
私の家に歩いている時
駿太がいきなり止まった。
どうしたのかな?と思い
駿太が見ている方向を見ると
あの子と男の子が歩いていた。
最初は、普通の表情で見ていたのに
男の子が真剣な表情になると
駿太は顔を歪ませた。



あ、だめだ、このままだと
駿太が自分の気持ちに気付いてしまう
いや、もう気づいてしまったかもしれない。
どうしよう。と思い

「駿太!駿太!駿太!」

私は何度も大きい声で名前を呼んだ
駿太は5度目で我に返ったように

「あぁ、わりぃ。考え事してた」

あきらかに考え事とかなんかじゃない
その後少ししてからいつも通りの駿太に戻ってたはずだった。


でも、家に着いてから
私に何かを消して欲しいとでも言うようにキスをして抱いた。
あんな悲しいキス初めてだったし
あんな辛くなる抱かれ方も初めてだった






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