【完】人形達の宴~通りゃんせ~


「………ッ!な、何?」




視界に入った村長さんの手の平にあった、禍々しいほどの黒煙はもう消えていた。


次に目に入ったものに、私も息を飲む。





何と村長さんの周りに、無数の市松人形達が集まっていたのだ。





そして全ての人形の、視線の先にいるのは…、


私と諒ちゃん?





「クククククッ…」



何がおかしいのかは分からないけど、村長さんがまた笑い始める。



物音一つしないこの中で響き渡る村長さんのその笑い声は、気味が悪いほど辺りに響き渡った。





「な、何がおかしいのよ?」


「お前達など私にかかったら一瞬で死んでしまうんじゃよ。…そんなのつまらんじゃろう?だから…」




そう言った村長さんはチラリと辺りを見回した。




村長さんの視線の先…、


それは村長さんの周りに埋め尽くされた、市松人形達であった。

< 468 / 611 >

この作品をシェア

pagetop