きせきの恋を信じますか
雪斗side


「しんどいから寝よっかな…」

僕は学校には来ていたものの
入学式に出ずに日向ぼっこをしていた。
親に勝手に入らされたこの学校に
これから楽しいことなんかないという
絶望をただ感じていた。

「風が気持ちいい…」
思い気分とは逆にいい風が吹いている。
その風に少しいらだっていたその時ー

「泣かないで そばにいるよ

心と心が繋がっている
言葉にしなくても わかるよ
だから 笑顔でいて」

空から綺麗な歌声がふってきた☆
しかも、さっきの重い気分が一気に
なくなり心の底から暖かい気持ちが
溢れた
気づけばなぜか自分が笑顔で笑ってる
自分自身驚いた
自分がこんなにも笑えるのだとー

それよりあの歌声はどこからー?
不思議に思って辺りをうろうろした

するとー
木の上に女の子が座っていた
顔はよく見えなかったけど
確かにあの子だという変な確信はした


でもなんて声をかければ…
そう思っていると自然に声が出た

「綺麗な歌声だね」

そうすると、女の子がビックリして
木から落ちてしまった

ドン!!

恐る恐る目を開けた…


「いたたた…急に声かけないでよ!」
「あ、ごめん。わざとじゃ「普通に考えたらわざとな訳ないでしょ!まぁわざとだったら許さないけど」
「それより、君サボり?」
「そーだよ。入学式なんてしんどいだけだからねー。てゆうか、君もでしょ笑」
「まあね笑」

急に怒られてビックリしたけど、
初めて会ったのに普通に話しかけてくれて少し嬉しかった♪
それに、
笑ってる彼女はまるで太陽みたいだった
明るくてこっちまで元気をもらえる
そんな気がした

それにしても、彼女が自分を
じーっと見ている…僕何かしたかな…

「君、モテるでしょ!」

急に言われてビックリした!!
た、確かに複数の女子にこ、告白されたことあるし、ファンクラブみたいなものあったけど…………

「いや…そんなこと…」
「いや、ぜーったいモテる!」

凄い確信だな…なんて事を思っていたら

!!!!!!!

いきなり顔を近づいてきた!
それで、女の子はまたじーっと
僕の顔を見た
これはいくらなんでも
は、恥ずかしい…///
と、と、とにかく話を…

「そ、それより君の歌のほうが綺麗だったよ。感動した!」
「ほ、ほんと⁈お世辞じゃない?」
「ほんとにほんとだよ!」

やっと顔が離れた
き、緊張した………はぁ…
それにしても嬉しそうだな……

「ありがとっ!!君いい人だね!」
いい人………僕が………?
初めて言われた!いい人なんて…
な、なんか嬉しいな♪

あ、そういえば名前まだ言ってなかった

「……………雪斗…」
なんか照れ臭いな…言い方も変だったし

「へ?」
「名前!雪斗!」

思わず大声をだしてしまった!
何やってんだろ……はぁ…

「へー雪斗君って言うんだ!」

そんなことお構いなしにさそっく
僕の名前をよんだ

「そうだよ笑
あと、呼び捨てでいいよ」
「んー………じゃあ、雪!!でいい?」

雪…
僕のこと雪って呼ぶ人なんて初めてだ
呼び捨てでもいつも雪斗だったのに
変わった人だなぁ〜…

「君面白いね笑いいよ」
「じゃあ雪ね!
てか、名前まだ言ってなかったね笑
私は笑歌♪えっと…笑でいいよ!」

笑…
こんな親しみのある呼び方で呼べることに少し嬉しさを感じた♪

「わかった」

キーンコーンカーンコーン♪

チャイムが鳴った
このあとはクラス移動のはず…

「やばっ!じゃ、行くね!ばいばい!」
「うん」

そういって笑は走って行った
風が優しく吹いた

そろそろ僕も行くか…
こうして、僕もその場を去った…
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