僕は余りにも  君を愛しすぎた
私は翌日の午前中、サラのオフィスに行った。

「サラ、これギル・サンダーの作品でしょ?」私は壁にかかったプレートを観ながら聞いた。

「そうよ、あなたは彼の作品が好きなの?」

「ええ、一部はね。」

「一部ってどういう意味かしら?」

「曲線美が好きだけど、色はあまり好きじゃないの。」

「ふ~ん、リリィって割りとはっきり言う人なのね。」

「私はサラの色使いが好きよ。」

「ありがとう。」

「私はサラの色で彼の曲線をアートすれば最高にあの線が活きると思うの。」

「大胆な意見ね、リリィ。普通そこまで言わないわ。」

「そう?こっちでは白黒はっきり言った方がいいと思って。」

「時と場合によりけりよ。」

「そうなの?よく覚えておくわ。」

< 18 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop