僕は余りにも  君を愛しすぎた
帰国後、私はサラにメールを打った。

「サラ、返事はイエスよ。すぐにでも飛び立つわ。」

「リリィ、待ち遠しい。あなたに会いたい。私達のアートはきっと素晴らしいものになるわ。私は確信しているの。」

私は8月末で派遣を辞めて、9月にはアパートを引き払い、身軽でサラの元へ飛んだ。

そして、彼女と私は巨万の富を得ることとなった。

私達のサクセスストーリーは始まったばかりだ。

二人のオフィスは巨大な超高層ビルの20階にあった。

私はオフィスで携帯越しに先生の声を聞いてうっとりしていた。

「先生、年内には来てもらえるのね?」

「11月末には君の所へ転がり込んでいると思う。」

「先生がそんな風に言うなんて変です。」

「なぜ?」

「いつもの言い方と違うんですもん。」

「君と二人で過ごせることに感激しているから考えずに素直に言ったまでだ。」

「私も嬉しくて、待ち遠しい。」

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