僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜



俺が所属している事務所以外も子役が増えたと前に渡部さんから聞いた。



だけど、それは本人の希望じゃなく親が子供を子役にさせたいらしく、レッスンなど厳しすぎて子供が辞めたいと言って事務所を辞めることも多いらしい。



俺も最初は母親に誘われて入ったから、周りの子ときっかけはほとんど変わらない。




「遥希、行かないのか?」




渡部さんが不思議そうに俺を見ていた。




「あ、今行きます。」




チラッと見て渡部さんのところに行き、後をついて行った。



渡部さんが入り口を入ってすぐにある応接室のドアを開けると、父親がもうすでに来ていた。




「お待たせして申し訳ありません。」



「いえ、こちらこそお忙しいところ時間を作っていただきありがとうございます。」



「では、社長を呼んで来ますのでお待ちください。」




渡部さんが応接室を出た後、俺も父親も話さないから沈黙が続いた。






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