僕等のヒカリ〜ひまわりの小さなキセキ〜
3年という時間で、人の心はどんどん変わっていってる。
奈緒を好きという気持ちは変わらない
でも、奈緒の顔、声、表情
少しずつ忘れていってる自分がいる。
人はいつか何かを忘れる
実際自分が忘れているのを感じている自分がすごく怖い……
いつか好きという気持ちまで忘れそうで……
「ねぇ、まだ奈緒のこと想っているの?」
掃除をしている田中に聞かれて、思わず動きが止まってしまった。
「あぁ、まだ想っているよ。」
「ねぇ、もう奈緒のこと忘れたら?新しい恋したら?」
田中の言うとおり、新しい恋をしたらいいのかもしれない。
「俺には無理だ……」
「どうして……?」
「奈緒を今でも想っている気持ちと奈緒を忘れてはいけない気持ちが自分の中で大きすぎるんだ…」
「はぁ、奈緒に勝ち目はないってことか……」
「何か言ったか?」
「何も〜?さっ、仕事仕事。」