【新】俺様社長の溺愛
歩は、ハハッと笑って歩いていく。

・・・秀人の関係を話したら、歩はどんな反応をするだろう?

こうやって、笑ってやり過ごしてくれるだろうか?

それとも軽蔑されるだろうか?


・・・やっぱり、歩には、相談できない、よね。


…いつの間にか、理人の店についていた。

「いらっしゃいませ」

席に着くと、一番に、理人が私たちの前にやってきた。

「美味しい料理、楽しみにしてます」


私はそう言って笑顔を浮かべた。


「もちろんですよ、もうすぐできますから」

そう言って頭を下げると、理人は厨房の中に消えて行った。


…理人の料理は、今日は、とても体に染み渡るような

優しい料理ばかりだった。


「理人の料理を食べて、少しは元気出た?」

「・・・」

その言葉に、パッと顔を上げた。

歩も理人も、どうしてこんなにも優しいのだろう。

「ありがとうございます…元気に、なれたような気がします」

そう言って微笑むと、歩はとても優しい笑みを浮かべた。
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