【新】俺様社長の溺愛
「神村さん」

「・・・なんですか?」


「私には、好きな人がいます。とても大事な人です。

ですから、貴女とは結婚は出来ません」


「好きな人?…いても構いませんよ」

「・・・え?」

驚きの答えに、一瞬言葉を失う。


「秀人さんに愛がなくても、私が秀人さんを愛していれば、

何の問題もありません」

そう言って神村順子は微笑んだ。


「愛のない結婚など、長続きはしません。

私に想い人がいる事を、今はいいと言っていても、

いつか、後悔する時が来る・・・

貴女がなんと言おうと、私は貴女とは結婚しません」


「…私は秀人さんが好きです」

潤んだ瞳で訴える神村順子。


「…すみません、どんなに想ってくれても、

私は神村さんの想いに応える事は出来ません」


そう言ったオレは、席を立った。



「待って・・・秀人さんが想っている人に、

会わせてください」
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