ズボラ女子が恋をした場合。
「ごっほん」
どうやら私に気づいていないようなので、咳払いを一つしてみると、
「すっ、すず!帰ってたのか!!」
「あらやだ!帰ってきていたのならただいまくらい言いなさいよ!!」
顔を真っ赤にして、秒でお互いを離すうちの両親。
「いや…」
言ったけど…。
「えっと、それで、えっと…」
「あぁ、俺から話すよ。すず、ちょっとここに座ってくれ」
あわあわする母をなだめ、父はダイニングテーブルの椅子を指さした。
「二人でハワイに行くの?」
カバンをソファーにおいて、椅子に座ると、父がバツ悪そうに、「聞こえてたのか…」と言った。
えぇ、聞こえていたとも。
「いいんじゃない?行ってきなよ」
「「えっ?」」
私があまりにもあっさり同意したからなのか、両親が戸惑いを隠せない様子。