ズボラ女子が恋をした場合。
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文化祭が終了して、
後夜祭のキャンプファイヤーがもうすぐ始まろうとしていた。
近隣の方の理解もあり、代々続くうちの高校の伝統になっている。
みんなで校庭に集合して、火を囲う。
「すずー!行くよー?」
美咲と拓哉は教室のドアの方で私を待っていた。
「ごめん、先行ってて!ちょっと飲み物飲みたい!」
「分かった!先行ってるね!」
ミネラルウォーターを体に流し込む。
「すず?」
「遥斗」
「まだ行ってなかったのか?」
「うん、お疲れ様、大変だったね」
写真撮影とやらで囲まれてた遥斗が帰ってきた。
「ん、さすがにちょっと疲れた。もうみんな行ったのか。俺たちも行くか」
遥斗も飲み物を一口飲んだ後、教室から出ようとした。
「…待って」
「……えっ?」